「赤ちゃんのお世話に追われて家事ができない…!」と、ストレスを抱えることも多い産後。

妊娠中から悩んでいる人も少なくありませんが、「産後」は特に大変。子育てを機に増大する家事に対し、産褥期(産後の体が回復するまでの安静期間)の妻は無理が効かない状態にあるため、これまでと同じように家事を進めることが難しくなります。

出産で体力を使い果たし、内臓損傷レベルの傷を負っている産後の時期を「気合い」だけで乗り越えようとしていると、後々体調が悪化することも。例えこれまで妻が中心となって家事を行っていたご家庭であっても、「うちの妻なら頑張ってくれるだろう」「私なら大丈夫」では済まされない場面が出てきます。

産後、どのように家事を進めていけば良いか。この機会に、「産後の家事の協力体制」について夫婦で考える機会をつくってみましょう!

Step1、「我が家の家事」を見える化する

手始めに、「わが家の家事にはどのようなものがあるのか」を書き出して見える化するのがオススメです。

一般に「家事」というと、料理・掃除・洗濯などが思い浮かぶ人も多いものですが、家事は本来「家族の暮らしを豊かにする事」。産後夫婦ナビでご案内中の、夫婦会議の体験プログラム「両親学級 世帯経営セミナー」の場で使用している「家事一覧表」(上図)を見ても分かるように、一言で家事と言っても色々な内容があります。

衣・食・住に代表される「生活の基盤となる家事」から、お金の管理や家族で過ごす時間などを「計画する家事」、育児や病人の看護、介護などを行う「人に関する家事」まで。目的別に書き出すだけでも、家事の種類の多さを実感するはずです。

Step2、誰がどの程度担っているのか、現状を把握する

次に、我が家の家事を「誰が、どの程度担っているのか」を見ていきます。

例えば「夫」「妻」「お互い」「アウトソース」などの項目ごとに分類して書き出していくのがオススメ。

「夫」が主に担っている家事
・平日の朝食の準備
・トイレ掃除
・ベランダの掃除
・ゴミ捨て
・育児
(沐浴、お出かけ先での抱っこ)
・休日の家族のお出かけ先を決める

「妻」が主に担っている家事
・毎日の育児(オムツ交換、着替え、歯磨き、スキンケア、離乳食の準備、食事の補助、お散歩、絵本の読み聞かせ、寝かしつけ、夜泣きの対応、哺乳瓶でのミルクづくり など)
・子どものお祝いの計画や調整
・夕食の準備
・毎食後の後片付け
・各部屋の掃除(床や窓)と片付け
・お風呂掃除
・洗濯(子ども用と大人用を分けて洗濯/干す・取り込む/畳む・収納する)
・役所や保育園関連の書類作成・手続き全般
・食品や日用品などの選定・買い出し・その後の補充

「お互い」に担っている家事
・家計管理
・玄関の掃除
・寝室のシーツの取り換え

・衣類のメンテナンス(アイロン掛け、裁縫、クリーニングなど)
・家電や家具など、大型の買い物を行う際の選定・買い出し・設置

「アウトソース」している家事
・エアコンのメンテナンスや庭の整備(専門業者さんに依頼)
・一部の食器洗い(食器洗い乾燥機を使用 ※洗えない素材も多い)

こうして分類を行う内に、

・家事負担のバランスの良し悪し(一方に偏っていないかどうか)
・気になっているのに、手をつけられていない家事
・こだわっている家事(できないとストレスになる)
・苦手だが担っている家事(することでストレスになる)

などが見え、現状の家事体制における不満や課題、改善点の把握も進みます。

Step3、理想の家事協力体制について考え、対話する

現状に対する不満や課題、改善点が明らかになってきたところで、いよいよ「理想の家事協力体制」について夫婦で対話を重ねていきます。

どんな風に家事を進めていけば良さそうか?何を変えていけば良いか?どちらか一方の理想を叶えるのではなく、お互いが不公平感やストレスを抱え込まずに済むよう配慮しながら話し合うこと。夫婦共に納得できる家事協力体制を創り上げていく意識が大切です。

対話のポイント

①お互いの得意な家事、苦手な家事、手を抜きたくない家事を共有する

家事の性質とお互いの心身の状況を考慮しながら話し合う
※家事の性質:毎日行う・定期的に行う/隙間時間で行える・時間や日数が掛かる/作業量が多い/頭を使う/身体への負担が大きい など

③家事がラクで楽しくなるような方法、機材の導入を検討する
※機材:月に1度二人で家中を掃除する日をつくる、作り置きレシピや時短メニューを夫婦で調べる、食洗機・洗濯乾燥機・お掃除ロボットを導入する など

④現実的に夫婦間で協力してやりくりできる範囲を考える
※アウトソースしたり、手を抜いても良さそうな家事を決める

⑤お互いの親や兄弟などへの協力依頼自治体や民間の産後サポート・家事代行サービスの利用を考える

実際に上記の5つのポイントを取り入れて話し合っていくことで、夫婦の間に一体感が芽生えます。

家事がラクになるような工夫を考えたり、一定期間手を抜いても問題が無さそうな家事を見極めたり、一つひとつ話し合いながら決めていくことによって、夫婦共に納得できる理想の家事協力体制も創られていくのです。

本来であれば夫婦のどちらがやっても構わない家事という名の暮らしの営み。
夫婦で協力しながら、日々の暮らしに向き合えている実感が持てたとき、夫婦のパートナーシップは強くなります

「仕事が忙しくて家事を見直すことなどできない」「話し合っても無駄」と、諦めモードにある人もいるかもしれませんが、それでは事態は好転しません。家事のように習慣化されている物事を変える・見直すということは一筋縄ではいかないものですが、もし現状に不安や不満を抱えているなら、話し合う勇気を持ってください。生涯を共に歩むと決めた相手に対して自分の感情や考えをきちんと伝えるということはとても重要なことです。お互いが納得感を持って夫婦生活を営んでいくために、ネガティブな状況を乗り越えていきましょう。

共働きか片働きかに関係なく、子どもを授かってからの暮らしがより豊かで快適なものになるように。この記事をご覧になった皆さんが、心地よいと感じられる家事の協力体制を見出しながら、夫婦の信頼関係を築いていけるよう願っています。

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