お仕事で関わる方々から「うちの子は片付けができない」というお悩みをよく耳にします。その中には、「私が片付けられないから、子どももできないんだ」と自分を責めてしまうお母さんたちも。

でも、本当は「片付け」自体はできている…ということに気づいていないことがあるんです。

「片付け」という言葉の意味

みなさんは「片付け」という言葉をどのように捉えていますか?

最近ではお片付けに関する情報も溢れており、お子様の収納まわりに様々な工夫をこらしている方も増えてきました。それなのに、片付かない…と悩んでいる方は「きれいに整えられないこと」に思い悩んでいるケースが多いように見受けられます。

しかし、片付けとは「使ったものを元の場所に戻す」ということ。「整理」「収納」「整頓」「掃除」など、似たような意味合いの言葉と混同しがちですが、「きれいに整える」という意味ではありません。

片付けた結果としてきれいな空間を目指したいところではありますが、特に子どもの片付けにおいては「きれいに整えること」を目的にしてしまうと、どんどん片付けられなくなる…という悪循環に陥ることも。

私自身、整理収納アドバイザーではありますが、だからといって必ずしも自分の子どもが「きれいに整えること」までできているかというと、そうではありません。二人の子どもたちは未就学児と小学生。それはそれは、散らかります(笑)

でも、私たちが住んでいるのはモデルルームではないんですよね。

暮らしの営みがあれば、散らかるのは当然のこと。我が家では「散らからない部屋」ではなく、「散らかっても片付けた時はきれいになる部屋」を日々の理想にしています。

その収納は、誰が使いますか?

そうは言ってもきれいに整えたい!と思うもの。

例えばよく耳にするのが「引き出しの中の衣類は立てて収納するのが良いと聞いてやっているが、子どもが出し入れすると、すぐにぐちゃぐちゃになってしまう」というお悩み。そんな時には、その収納を使うのは誰か?という目線でもう一度考え直してみてほしいと思います。

乱れが気になっているのは誰でしょうか。
子ども自身が、困っているのでしょうか。

片付けとは使ったものを元の場所に戻すこと。

もし、お子さんが引き出しの中に衣類を戻すことができているのであれば、そこで一旦「片付けはできた」と考える。できたことを認めずに「きれいに戻して」「これはここじゃない」と言ってしまうと、「せっかく片付けても叱られる」「自分が使っている場所なのに、やってもやらなくても何か言われる」と、片付けへのモチベーションを下げてしまう可能性もあります。

戻すこと自体がまだ上手にできないようであれば、分類などは気にせず「放り込むだけ」でも構いません。

見た目よりもまずは「戻すこと」を意識してみる。子どもの片付けに取り組む姿に気づき、それを認める。本人ができるレベルまで簡単な収納にし、成功体験を積み重ねていけるようにサポートすることが、お片づけ上手になる一番の近道です。

自分が困った時に、はじめて解決策を考える

我が家の長女も、はじめは引き出しの中に靴下もタイツもスパッツもごちゃ混ぜにして片付けていました。そんなあるとき、「これじゃ、どれが靴下なのか探すのが面倒だから分かるようにしたい」と長女から一言。 

人は経験することでしか学べない…という言葉がありますが、片付けにおいても本当に実感します。長女の場合は「使いにくい」と感じた時点で初めて引き出しの中を仕切るようにしました。なぜその収納、分類にするのかが理解できれば、本人も納得して片付けることができる。そうやって徐々に「きれいに整える」こともできるようになっていくのだと思います。
 

片付けは「手段」です。

雑誌やTVに出てくるような美しい収納、整った部屋を目指したい気持ちはとても分かりますが、片付け自体が目的になり、片付けの優先順位を間違えてしまうと、家族や自分を苦しめるだけのものになってしまいます。

何のために片づけるのか?
あなたが、「家族がスッキリとした気持ちで穏やかに暮らすために片付けを行っている」のであれば、自分一人で正解を探して収納を作りあげても意味がありません。子どもはもちろん、パートナーとも話し、希望に耳を傾け、やり方を一緒に考え、やってみる!

面倒に感じられるかもしれませんが、そうやって「片付けの過程」を共有することで、少しずつ自分事として捉えられるようになり、家族としての片付けスキルも上がっていきます。

特に子どものお片づけにおいては、過程を共有することが大切です。自分の考えるきれいさではなく、まずは子どもが使いやすいかどうか。どこまでの片付けならできるのか。その辺りを気にかけてやりとりを重ねてみてください。

はじめから上手くいかなくたって大丈夫!それくらいの心構えで、たとえ丸見えの放り込み収納だったとしても、子どもが元の場所に戻せた時点で良しとする。まずは「片付け、できたね!」と認めてあげられるようになると良いですね。

「整理収納・片付け」について学んでみませんか?

TNC西日本文化サークルにて「習慣づけで変わる!収納片付け講座」を開催中です。「整理収納の基本」「キッチン編」「リビング編」「衣服編」「子供部屋編」「生前整理編」などシリーズで実践を交えながら学んでいただく場です。「片付かない原因」「思考の整理」などすっきり暮らすための意識改革にもお役立ていただけます。

そのほか、マンションのモデルルームなどでもセミナーを開催しています。詳しくはホームページをぜひご覧ください^^

過去の記事

おせっかい隊:西 繭子(にし まゆこ)

地元福岡の会社で経理事務の仕事に携わる中妊娠。つわりがひどく、仕事が続けられずに退職して以来、専業主婦として奮闘する日々。二人の子どもを育てながらの家事に追われる中、おもちゃや絵本で散らかる部屋にイライラ…。そんな日々を変えたい!と整理収納の世界に飛び込む。
現在は…
・こどもが自分で片づけられるような環境づくりをしたい!
・お片付けしたいけど、どこから手をつけていいかわからない
・こども部屋以外にリビングや他の部屋も「こどものもの」で散らかっている
など、「整理収納アドバイザー」として子どものお片付けで悩んでいるママやパパの力になれるよう活動中!

◼︎公式HP:福岡の整理収納アドバイザー MAYUKO
◼︎福岡の整理収納アドバイザーブログ こどもと楽しむお片付け